4/19（日）に開催される「皐月賞（ＧⅠ）」に出走する良血馬・デゥラメンテについて書きたいと思います。デゥラメンテは父キングカメハメハ、母アドマイヤグルーヴの仔です。アドマイヤグルーヴはエリザベス女王杯を連覇しているほどの名牝です。

 
ドゥラメンテは新馬戦ではラブユアマンに敗れて２着でしたが、これは明らかに機動力の差でペースがスローでした。そこからトップスピードに乗せるまでの過程にまだ緩さがあったという感じです。ギアチェンジ面に課題があったといえるでしょう。その後に未勝利（１着）→セントポーリア賞（１着）→共同通信杯（２着）と進めてきました。

前走は共同通信杯（ＧⅢ）でリアルスティールに敗れ惜しくも２着に入着。今まで４戦連続で１番人気に推されながら、道中で折り合いを欠き、位置取りが悪くなってリアルスティールの２着に敗れてしまったが、この走りは「あれだけ折り合いを欠いてリズムを崩しての２着はすごい」と、改めてこの馬の強さを再確認させる内容だったと思います。

 

前走の内容も悪くはなかったのですが、一番評価できるのはその前のセントポーリア賞での走りです。

 

▼セントポーリア▼

 

この馬場であのラップで突き抜け、時計もラップも非常に良い馬です。セントポーリア賞はペース的には46.7-48.1とハイペースの中で12.1/12.6-12.5-11.2というラップを推移。ただ、単騎逃げ馬が刻んでいる時計ですので実質的にはスローだったと言えるでしょう。ドゥラメンテは中団の最内で３～４コーナーを立ち回ると直線序盤で上手く外目に出して一気に先頭に立ちます。そのまま突き抜けて５馬身差を付けて圧勝しました。
このレースでドゥラメンテは一躍クラシック有力候補に名乗りを上げたと言えます。レース後、ダービー馬はこの馬だというファンの声を多く聞きましたが、そう思っても仕方がないくらい圧倒的なレースだったと言えるでしょう。

 

続いて前走の共同通信杯ではリアルスティールとの勝負で結果は２着。舞台はセントポーリアと同じく東京・芝1800m戦で、ペース的には47.4-47.1と平均的なペースでした。ここは道中でやや掛かり気味になり、中団馬群の中で攻めあぐねている感じでした。３～４コーナーでは仕掛けながら中団で直線に向きます。序盤で一気に追い出してからまた加速します。ギアチェンジが要求される勝負になり、鋭く伸びますが前走のような持続力は十分発揮できず。リアルスティールがキレを見せてドゥラメンテは２着に敗れました。

 

▼共同通信杯▼

 

共同通信杯では相手が強くなったというのもありますが、序盤でスムーズさを欠いたのは大きいかと思います。４コーナーでやっと外から進路ができてから一気に追い出してどんどんギアチェンジしていく競馬になりました。

 

ドゥラメンテはなんと言ってもトップスピードの持続力が武器です。しかし、やや動き出しの鈍いところがあるので持ち前の武器を活かすためには道中以下にスムーズに周っていくかがポイントかと思われます。今回石橋騎手からM.デムーロ騎手へと乗り替わりになりますので、掛かってコントロールがしにくいこの馬をどう乗ってくれるか楽しみです。
ドゥラメンテはずっと東京を走っており、今回中山は初めてとなりますが、とにかく最速地点までに外に出して緩いところで前を向きつつ出し抜かれないように外からついていき、徐々にスピードに乗せていくという意識が大事だと思います。M.デムーロ騎手は仕掛けのミスも少ないですし、中山を知り尽くしている騎手なので乗り替わりに関しては全く問題無いと思っております。

 

馬券的には掛からなければ買いたいですが、ＧⅠですし初の中山で初の右回りです。道中掛かってリズム悪くなるおそれもありますので単勝だとリスクが高い気がします。アタマでは無く複か相手に、と考えております。

東京コースに限定すればペースが上がって良さが引き出されてきたのは間違いないでしょう。厳しい流れの中で脚を引き出すことができており、基礎スピードそのものは高く中距離で期待したいです。皐月賞でも楽しみですが、この馬はダービーでも期待ができそうですね。

 

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